國學院大學 平成22年度SYLLABUS
科目名 | 教員名 |
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演習2 |
菅井益郎 |
対象学部・学科 |
経済学科,経済ネットワーキング学科,経営学科 |
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開講時期 | 開講場所 | 開講学年 | 曜日 | 時限 |
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通年 | 渋谷キャンパス | 4 | 金 | 4時限 |
授業のテーマ | 震災の歴史から何を学ぶか | ||||||||||||||||||
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授業の内容 |
幕末に連続して起こった安政東海地震(1854)と安政南海地震(1854)はいずれもマグニチュード8.4の大地震であった。さらに翌1855年の11月には直下型の安政江戸地震が発生し江戸の中心部が大被害を受け、財政的に困窮していた徳川幕府滅亡を早める要因になったといわれる。その後死者1千人以上出した地震だけでも、濃尾地震(1891)、関東大地震(1923)福井地震(1948)、兵庫県南部地震(1995)など10回も発生している。関東大地震が長期不況に苦しむ日本経済に大きなダメージを与えたことは周知の通りである。日本は地震大国である。2007年7月の柏崎刈羽震災(新潟県中越沖地震)では全原発がかろうじて止まった。4つのプレートが押し合う日本列島は活断層だらけである。4年のゼミでは日本周辺の地震発生のメカニズムやその歴史、社会経済に及ぼした影響、また有効な震災対策について学び、議論する。なお、後期のゼミでは各自の問題意識に基づいて執筆するゼミ終了論文について各人から報告を受け、討論する。 |
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到達目標 |
日本が地震大国であることをしっかり認識できる。文系だからと逃げないで地震発生のメカニズムを理解し、被害を最小限に食い止める方法について考えてみる。震災対策を意識して家や建築物などの設計をすることの大切さを学ぶ。また震災発生時に際して対応可能なビジネスモデルを考えられるよう意識改革する。 ※原則として、変更されることはありません。 |
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受講に関するアドバイス |
大規模な地震災害は世界的にも頻発している。2010年1月のハイチ地震、2009年6月の中国四川地震、2006年7月のジャワ島地震、2004年暮のスマトラ島地震、世界の大地震の10分の1は日本近海で発生しているから、地震のニュースに事欠かない。受講生は毎日のニュースを見逃さぬようにウオッチすること。 |
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成績評価の方法・基準 |
※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。 |
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教科書 |
島村英紀『「地震予知」はウソだらけ』(講談社文庫)、伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書) |
参考文献 | ||||
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書名 | 著者名 | 出版社名 | 備考 | 蔵書検索 |
検証・危険列島 | 越生忠 | 日本文芸社 | ||
大地動乱の時代 | 石橋克彦 | 岩波新 | ||
神戸黒書ー阪神大震災と神戸市政 | 市民がつくる神戸市白書委員会編 | 労働旬報社 | ||
地震の日本史 | 寒川旭 | 中公新書 | ||
東京・関東大震災 | 原田勝正・塩崎文夫 | 日本経済評論社 | ||
東京の都市計画 | 越沢明 | 岩波新書 | ||
日本人が知りたい地震の疑問66 | 島村英紀 | サイエンス・アイ新書 | ||
地震の社会史 | 北原糸子 | 講談社学術文庫 | ||
江戸・東京の地震と火事 | 山本純美 | 河出書房新社 | ||
安政江戸地震−災害と政治権力− | 野口武彦 | ちくま新書 | ||
主として震災と社会経済の関係について書かれたものを選んでいる。 |
参考になる ウェブページ | 気象庁地震情報:http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/index.html#data 国土交通省 地震防災マップ http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/NEW/eqhm.html 地震予知連 http://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/ccephome.html 国土地理院:http://www.gsi.go.jp/ |
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授業計画 | |
第1回 |
善意の課題と方法 |
第2回 |
震災の歴史、阪神・淡路大震災、関東大震災、安政の東南海地震、安政江戸地震と徳川政権 |
第3回 |
島村英紀『「地震予知」はウソだらけ』(講談社文庫)の輪読ー(2) |
第4回 |
島村英紀『「地震予知」はウソだらけ』(講談社文庫)の輪読ー(3) |
第5回 |
島村英紀『「地震予知」はウソだらけ』(講談社文庫)の輪読ー(4) |
第6回 |
島村英紀『「地震予知」はウソだらけ』(講談社文庫)の輪読ー(5) |
第7回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(1) |
第8回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(2) |
第9回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(3) |
第10回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(4) |
第11回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(5) |
第12回 |
伊藤和明「日本の地震災害 」(岩波新書)の輪読ー(6) |
第13回 |
石橋勝彦氏の「原発震災」について。 |
第14回 |
前期ゼミの小括 |
第15回 |
後期ゼミの課題と方法、問題点の整理 |
第16回 |
エネルギー・環境問題に関する議論-(2) |
第17回 |
エネルギー・環境問題に関する議論-(3) |
第18回 |
ゼミ修了論文の報告会-(1) |
第19回 |
ゼミ修了論文の報告会-(2) |
第20回 |
ゼミ修了論文の報告会-(3) |
第21回 |
ゼミ修了論文の報告会-(4) |
第22回 |
ゼミ修了論文の報告会-(5) |
第23回 |
ゼミ修了論文の報告会-(6) |
第24回 |
ゼミ修了論文の報告会-(7) |
第25回 |
ゼミ修了論文の報告会-(8) |
第26回 |
ゼミ修了論文の報告会-(9) |
第27回 |
ゼミ修了論文の報告会-(10) |
第28回 |
まとめの討論 |
第29回 | |
第30回 |
※履修している学生に対して事前に説明があった上で、変更される場合があります。
オフィスアワー | 毎火曜日昼休み(相談のある人は出来るだけ前もってメールなどで連絡をとって欲しい) |
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